ヨーロッパ留学時のありあまる時間を使って書いたブログ

ヨーロッパに留学していた時、ありあまる時間を使って書いたブログです。

経験から学習し、進化していくAI人工知能)。近年AIは急激な成長を遂げています。しかし、この発展を人類は素直に喜んでいいのでしょうか?確かに、私たちの生活は格段に向上するでしょう、しかし、それと同時に、大きな不安を持ち合わせていると私は考えています。今回は、AIについて考えていきます。

 

AIソフトによるブロック崩し

まずは、この動画(AIソフトのブロック崩し)を見てください。これはGoogle2014年に買収したDeepMindが開発したAIソフトがブロック崩しをプレイする動画です。(※ブロック崩しは板を左右に動かして、飛んでくる玉を落とさないように上のブロックを崩していくゲームです。)

 

始めの内、ソフトは飛んでくる玉を受け止めることで精一杯でした。200回目以降で、同じ場所を重点的に狙うことで効率的にブロックを崩せることに気づいたように思えます。この時点である程度どこに玉を飛ばすかコントロール出来るようになってきています。そして600回目以降、ソフトはトンネルを作ってブロックの上で玉をバウンドさせる最善の方法を見つけ出します。この動画を初めて見たとき、「すごい」という感情と「恐ろしい」という感情が同時に湧きました。ゲームとはいえ、人から教えられるのではなく自分で学習して最善の手を見つけ出してしまったことになぜか恐ろしさを感じました。

 

・AI 囲碁ソフト「Alphago

オセロ、将棋、ポーカーのプロが既にコンピュータに負けている一方で、その膨大な手数の多さから「囲碁ソフトでAI囲碁のプロ棋士に勝つのは十数年かかる」。そう言われていました。しかしこれまた、GoogleDeepMindが作り出した「Alphago」。これが、今まで言われていた常識を覆します。

 

欧州囲碁チャンピオンを打ち負かしたことを皮切りに、韓国のトップ選手李世ドル九段との対戦が決まります。欧州囲碁チャンピオンとは言っても韓国のトップ選手とはかなりの差があります。囲碁界ではAIに負けることはないだろうと思われていました。

 

しかし結果は、

Alphagoが四勝一敗で勝利してしまいます。李世ドル9段が「素晴らしい一手」で四戦目で勝利しましたが、全体では、負け越してしまいます。

 

囲碁の世界ランキングには、なぜかGoogle Alphagoも参戦していて、世界ランク2位にランクインしています。(2016/5/17時点

 

一位の中国18歳のコジェ選手は、「私に勝つまで世界最強とはいえない」との旨を自身のTwitterで表明していますが、Alphagoの成長速度を考えると、勝つのは容易ではないでしょう。

 

個人的にコンピュータが人間をいろんな競技で負かしていくのは、人類として悔しい思いがします。しかし、コンピュータに負けたからといってその競技が廃れることはありません。自動車に走るのが勝てなくても100m走が注目されるように、人間の力で勝負していけると思います。また、高性能なAIソフトの打ち方から多くのことを学び、それぞれの競技のレベルは確実に向上するでしょう。

 

・恐ろしい傾向

この自己学習システムにおいて、マシンがシャットダウンすることに抵抗する兆しを見せていました。

 

今後どんどんAIが進化していって人類に反抗する意思を見せたら?ターミネーターなどのSFのイメージが強いですが、コンピュータが意思をもつ可能性を否定することはできないと思います。すでに様々な分野で人間より賢いAIが、人類への反抗を試みたら、核兵器を使いSFの世界のように世界は滅んでしまうかもしれません。漠然とした話ですが、今あるAIの驚くべき性能を見ていると、完全否定は出来ない未来かもしれません。

 

・まとめ

AIの発展は、人類として素晴らしい発展である一方で、滅亡の可能性も含んでいます。人類よりも賢くなっていくコンピュータを人類がどのようにコントロールしていくか。この問題が今後も人類の課題となっていくでしょう。